パン屋の店頭や公式サイトで「自家製酵母」「天然酵母」という言葉を見かけることがあります。どちらもパンをふくらませる酵母の話ですが、言葉の意味がはっきり決まっているわけではありません。この記事では、言葉の使われ方と、店を選ぶときの見方をまとめます。
パンがふくらむしくみ
パンの生地がふくらむのは、酵母が生地の中の糖を分解して炭酸ガスを出すからです。このガスが生地のグルテンの膜に閉じ込められて、生地が持ち上がります。酵母はアルコールや香りの成分も作り、それがパンの風味になります。
イースト(パン酵母)と自家製酵母
多くのパンには、パンづくりに向く酵母を工場で純粋に増やした「イースト(パン酵母)」が使われます。発酵が安定していて、毎日同じ仕上がりにしやすいのが特長です。
これに対して「自家製酵母」は、果物(レーズンなど)・小麦・ライ麦・酒粕などに水を加えて、そこにいる酵母や乳酸菌を店で増やしたものを指すことが多いです。いろいろな微生物がまざっているため、発酵に時間がかかり、酸味や香りが店ごとに違ってきます。ライ麦などで起こした酸味の強いものは「サワー種」とも呼ばれます。
「天然酵母」という言葉
「天然酵母」は、イーストも自然界の酵母を増やしたものなので、厳密には区別しにくい言葉です。店によって、自家製酵母のことを指したり、市販の天然酵母(乾燥させた酵母種)のことを指したりします。このサイトでは、店の公式サイトに「自家製酵母」「天然酵母」と書かれている店を、書かれているとおりに分類しています。
渋谷区の自家製酵母・天然酵母の店
このサイトで、公式サイトに自家製酵母・天然酵母を使うと書いていた店は 7 店(全体の 7%)です。全部のパンが自家製酵母の店と、一部のパンだけの店があるので、店ごとのページの紹介文で確かめてください。一覧は自家製酵母・天然酵母の店で見られます。
選ぶときのポイント
- 酸味が苦手なら、まずは食パンやバゲットなどシンプルなパンで試す
- どの酵母を使っているか(レーズン・ルヴァン・酒種など)を公式サイトで書いている店もある
- 発酵に時間がかかるため、焼く量が少なく、早めに売り切れる店もある